国際

ラッド首相、問題に直面 リオ・ティント社員、中国で拘束

【シドニー13日AAP】   ケビン・ラッド首相は13日午前6時30分ごろ、1週間におよぶヨーロッパ訪問を終えてシドニーに到着した。ラッド首相は帰国早々、英豪系資源会社リオ・ティント社の社員の中国系オーストラリア人が中国で身柄を拘束されている件について何らか介入を行うとみられている。

中国当局は贈賄と中国国内経済の安全保障に多大な損失を与えた疑いでスタン・フー氏を拘束した。フェアファックス社は、中国政府筋は胡錦濤国家主席が国家国安全部によるフー氏の調査を個人的に承認した結果、フー氏とそのほか社員3人が拘束されることになったことを明らかにしたと報じた。

政府筋によると、リオ・ティント社が中国アルミ業公司(Chinalco)との195億米ドル(248億9000万豪ドル)の投資取引を中止し、6月5日にBHPビリトン社に買収される前からティント社に対する調査は始まっていたという。一方、ジ・オーストラリア紙は、リオ・ティント社が中国の製鉄所から契約違反に対する約90億ドルの補償を求めた後、今回の報道が明らかになったと報じている。

キャンベラと北京のオーストラリア当局は13日、8日前に拘束されたフー氏の状況について中国当局から詳細な情報を求める方針を示した。野党は、ラッド首相はフー氏を解放させるため、中国政府に圧力をかける必要があるとした。

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