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処方箋薬の過剰摂取問題

【シドニー21日AAP】   オーストラリア・ニュージーランド麻酔科大学のブリスコー博士は、オーストラリアでは処方箋薬の過剰摂取の問題が拡大しており、効能の高い処方箋薬の違法な使用や販売を抑止するための改革の必要性を訴えた。

ブリスコー博士によると、米国では700万人が処方箋薬を過剰摂取しており、その数はコカイン、ヘロイン、幻覚剤、エクスタシーなどの使用者数を超えているという。また、博士はオーストラリアのオキシコドンやモルヒネなどの処方箋薬の使用率は米国と類似しており、米国と同じ道をたどっていると懸念を示した。

国内の経口モルヒネの使用率は1990年から40倍に膨れ上がり、オキシコドンの供給量は4倍に増加した。 この増加の一因には80年代半ばに、がん患者などの慢性的な痛みに苦しむ患者にアヘンの処方を開始したことがあげられる。

ブリスコー博士は、鎮痛剤を本当に必要としている人が確実に薬を入手できるような、疼痛管理の新しい監視機構が必要であるとした上で、そのような監視機構は処方箋薬の過剰摂取に警告を発する役割も担うべきであると主張した。

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