【ダーウィン31日AAP】 NT準州のミルズ新首相は、ダーウィン爆撃から70年が過ぎた今、同爆撃で戦死した日本兵らも追悼すべきだと示唆した。
ダーウィンでは先月31日、日本の防衛省の代表団が同市の戦没者記念碑をはじめ、ダーウィン湾で日本軍によって沈没させられた米駆逐艦「ピアリー」の記念碑に花輪をささげた。1942年に起こったダーウィン爆撃では、初日に133人の米兵を含めた約250人の連合軍兵士が死亡。一方、日本兵2人も死亡したとされており、さらに80人の日本兵が同湾沖で起きた潜水艦の火災事故で死亡したという。
ミルズ首相は日豪間の戦争体験について、「過去のことであり、我々は気持ちを整理して先に進まなければならない」と述べた。また、オーストラリア軍や連合軍の退役軍人らの心情を尊重するのは大切だが、襲撃70周年を迎えた今、日本軍の戦死者らの追悼も検討すべきだとした。
31日の式典には、キャンベラ駐在の伊藤拓也防衛駐在官も参列。「日本の多くの若者が歴史の教科書の中で、太平洋戦争について教わらなかったのは残念なことだ」と述べた。