【メルボルン17日AAP】 メルボルンで新型コロナウイルスの感染拡大の引き金となった、帰国者の検疫ホテルに関する調査報告会が開始した。警備員らは個人保護具(PPE)を着用する必要ないと指示されていたことがわかった。
保健・人的サービス局は6月8日、「ロビーなどで宿泊客と会う際、物理的距離が確保できれば警備員はPPEを着用する必要ない」と指示した。この指示は、検疫ホテルの警備を契約した3社の1つ、ユナイティング・セキュリティの首席弁護士が報告会に提出した。
感染症を専門とするリンジー・グレイソン教授は「急に物理的距離がとれなくなることも予想でき、宿泊客の応対や所持品を扱う際に警備員は手袋と目の保護具、ガウンとマスクを着用するべきだった」と話した。また、警備員らに提示された連邦政府の訓練基準について、「感染を管理する人向けでなく、一般市民用の基準に過ぎない」と指摘した。同基準にもマスクの着用は必要ないと書かれており、7月25日まで改定されなかった。
5月末に検疫ホテルから最初に感染が出た際、VIC州の死者数は19人だった。現在死者は334人に上り、7,500人近くが今も感染している。
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