【VIC22日】 メルボルンで先週、警察官に向かってナイフを持って突進したとされるソマリア人男性が射殺された。22日、事件真相に向けて独立した捜査を求める数百人が抗議デモを行い、乱闘に発展した。
メルボルン西部で17日夜、アブディファタ・アームドさん(35)は警察官に向かってナイフを持って突進し、射殺された。同事件は地域社会で激しい怒りを買い、メルボルン各地で祈りの儀式や抗議活動が行われている。
22日もフッツクレイにおよそ200人が集まり、穏やかに抗議活動が行われていたが、1人の男が警察官に殴りかけて事態が一変した。ヘラルド・サン紙が捕らえた様子によると、抗議者およそ30人が警察官らと対立した。抗議活動の主催者はデモを乗っ取った人物らを批判し、抗議者らに座って待つよう促した。現時点で逮捕者は出ていない。
ソマリア難民のアームドさんは精神疾患を抱え、固定住所も持たなかった。VIC州警察によると、事件当時警察官2人はテーザー銃を所持していなかった。非常に暴力的でハイリスクな状況から発砲したとして、人種差別的な動機はないとする。
現在、同州の現場勤務の警察官のうち、テーザー銃を使えるのは60パーセント。2026年9月まで100パーセントに達しない予定だ。
22日のデモで抗議者らは「ブラック・ライブズ・マター」「警察に殺されたアブディファタに正義を」「私たちはオーストラリア人で人間だ」などと書かれたサインを掲げた。
ソマリア人コミュニティのファラ・ワーサメ会長は「アブディファタは見るからに苦悩を抱えていた。助けや慈悲、支援が必要だった」「アフリカ系オーストラリア社会での過度の治安維持、人種差別的分析、不十分なメンタルヘルス対応など問題を浮き彫りにする」とヘラルド・サン紙に話した。
ソース:news.com.au – Protesters gather after police shooting of Somali man in Footscray