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ニコチンパウチ 豪若者も使用急増で懸念

【NSW2日】  オーストラリアの若者の間で、ニコチンパウチの使用が急速に拡大しているようだ。18歳以下では使用率が倍増しているとみられている。国内ではニコチンパウチの使用は、禁煙や電子タバコをやめるために使われる場合に限り合法とされているが、医薬品行政局(TGA)は品質や安全性、有効性を認めていない。

南カリフォルニア大学の研究によると、米国では2023年から2024年にかけて、高校生の間で使用率がほぼ2倍となっている。

オーストラリアの一人の母親によると、サッカープレミアリーグの選手がニコチンパウチを使用しているのを見て、息子がパウチに興味を持ったという。ある時、息子とニコチンパウチを試してみると、30年喫煙者である母親は頭に血が上り、吐き気とめまいがし、体温が急上昇し、心拍数が上がるなど副作用の強さに驚愕したという。母親は、「私は身長173センチ以上あるが、13歳の女の子や15歳の小柄な男の子にどう影響するか想像して欲しい」と述べた。

オーストラリアでは、ニコチン代替療法のパッチやトローチ、ガムなどと違い、パウチはTGAによる承認が行われていない。TGAは、国内でニコチンパウチへの注目が高まっていることは認識しているとする一方、「TGAが評価を行ったニコチンパウチは国内には存在しない」と述べた。

TGAはさらに、禁煙や電子タバコをやめるのにニコチンパウチの使用が有効である強力な証拠はないとした上で、ニコチンは有害であり10代の若者が使用すると脳の発達に悪影響を与える可能性があると警鐘を鳴らした。中には有害物質や発がん性物質が含まれていると指摘する研究結果もある。

ABC放送は昨年6月、オーストラリア国境で2024年1月以降に押収されたニコチンパウチが130万個に上ったと報道し、これは過去2年間と比べて950%の増加となっている。

 

ソース:news.com.au-‘Masculine’ habit linked to health issues has nearly doubled among teens

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