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違法薬物に高致死率のニタゼン 専門家が警鐘

【ACT24日】  ACT州政府の違法薬物検査サービスCanTESTは、NSW州で行われた錠剤検査で強度がヘロインの300倍となる合成オピオイドが検出されたことを受け、過剰摂取による死者が急増する可能性があると警告している。

CanTESTは先週、シドニー西部で20人の薬物過剰摂取者が出たこと受け検査を実施。錠剤からヘロインより致死率が高い合成オピオイドのニタゼン(Nitazenes)が検出された。ニタゼンはヘロインより安価に製造することが可能だが、毒性が非常に高い。合成オピオイドは1950年代に鎮痛剤として開発されたが、人体への使用は許可されてこなかった。

医療監視を行う注射センター(Medically Supervised Injecting Centre)のジョーンシー氏は、ニタゼンに汚染された薬物を特定し地域社会に警告を発することが、過剰摂取や人命救助のためにどうしても必要と訴えた。ジョーンシー氏によると、オピオイドの過剰摂取による死者は年々増加しており、その中でもニタゼンはNSW州で深刻な問題となっている。

オーストラリア王立医師学会の薬物中毒特別グループのトレイシー副会長もまた、錠剤検査はすべての人を守るために「とても重要」と述べ、薬剤にニタゼンが含まれているかは検査でなければ確実に調べることは出来ないとして、「全ての州政府がACTやQLD州にならい、固定または移動式の薬物検査サービスを導入することを求める」と話した。

 

ソース:news.com.au-Experts call for pill testing after Nitazenes detected in Australia

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