【ACT19日】 国内通信最大手のテルストラが過去10年以上にわたってサービス受信地域を誇張したとして、競合のボーダフォンが調査を求めた。
ボーダフォンの親会社のTPGテレコムによると、テルストラは携帯電話のネットワーク受信地域を40パーセントも誇張し、競合他社に対し不公平な宣伝をしてきた。テルストラはオプタスの倍以上、ボーダフォンとTPGのおよそ3倍のネットワーク受信地域を持つと主張してきたとして、ボーダフォンはオーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)に調査を求める。申し立てはボーダフォンが主導だが、テルストラのネットワークを転売使用するビロング、アルディ、タンジェリン、ウールワース、モア・テレコムなども同様に訴えている。
テルストラの宣伝範囲は、電波の届きにくい不感エリアで使われる外部アンテナやモバイルリピーターを使用した場合を含むとされる。外部アンテナやリピーターは高額で利用者も少ない。
TPGテレコムのキーラン・クーニー氏は「標準的な携帯電話で受信できない地域に高額を支払うよう、国民を騙してきたようだ」「不感エリアでもテルストラなら電波が届くと消費者を欺いた可能性がある。広大な受信地域を誇張して、テルストラと同社ネットワーク転売業者は疑いなく顧客を維持していた」と話した。
テルストラは2009年以降、“国内最大かつ最も信頼できるモバイルネットワーク“として「人口の99パーセントを対象とする」と豪語してきた。テルストラは今年、ネットワーク範囲を300万平方キロメートルと宣伝しているが、ボーダフォンは「100万平方キロメートル近く誇張している」と訴える。100万平方キロメートルはVIC州、NSW州、さらに首都特別区域(ACT)を足した大きさだ。
テルストラはボーダフォンとTPGの訴えを否定したが、訴えられた後にウェブサイトから”300万平方キロメートル超をカバー”を取り除くなど変更した。同社広報官は「外部アンテナの有無を問わず、常に最大範囲のネットワークを維持してきた」「遠隔地の顧客の多数が外部アンテナの恩恵を受ける」「ネットワーク範囲でボーダフォンを少なくとも100万平方キロメートル上回る。TAS州14個分以上の大きさだ」と話した。
ACCCは、「特に地方や遠隔地の消費者のために正確なネットワーク範囲の宣伝は重要」としたうえで、「標準のネットワークマップがない。携帯電話会社には消費者が比較できるマップの提示を奨励するが、法的必要条件ではない」とした。
ソース:news.com.au-‘Alarming’: Vodafone accuses Telstra of misleading millions of Australians