【NSW21日】 シドニー大学のリスク戦略・運営担当副部長が、試験期間中にユダヤ人の学生たちがパレスチナ支持派が設営したテントを避けられるよう、試験会場の出入口を別に設けることを提案していたことが分かった。ユダヤ人団体のリーダーはこの提案について、「隔離政策」であり、新たな「ジム・クロウ制度」だと批判している。ジム・クロウ制度は、米国でアフリカ系黒人に対して行われていた隔離政策。
政府の情報公開請求(GIPA)を通じ入手された内部メールによると、試験期間中の対策に関する議論について、「試験はマクローリン・ホールおよびグレート・ホールで実施すべきだが、試験活動を妨害することは学生および講義活動の双方にとって逆効果であることを明確にすべき」とする内容が記載されていた。
さらに対策として、大型電子掲示板を設置して学生に期待することを明示するとともに、「学生が試験会場に入る際、パレスチナ支持派によるテント設営を避けられるよう配慮する」としていた。
シドニー・グレート・シナゴーグの理事を務めるジャック・ピンチェフスキー氏は、州議会の反ユダヤ主義に関する調査委員会で証言し、「ユダヤ人学生を守るという善意の下であっても、彼らだけ別の入口から試験会場に入れるという発想自体が、非常に恥ずべき人種差別行為だ」と強く批判した。
一方、大学の広報担当者は、「出入口は特定の学生グループに限定していない」と反論し、「テント設営による抗議行動は、シドニー大学や他の大学にとって前例のないもので、平和と安全を維持しながら、教育・研究活動を継続するために最大限の努力をしてきた」と説明した。
ソース:news.com.au-‘New Jim Crow’: Sydney uni slammed over plan to ‘segregate’ Jewish students during Palestine protest