【VIC6日】 メルボルンで4日夜、反ユダヤ主義のヘイトクライムがまたも発生した。イスラエルのネタニヤフ首相らは非常に憤慨し、連邦政府に対応を求めた。
4日午後8時頃、メルボルン東部のユダヤ教徒礼拝所にNSW州の34歳の男が侵入し、火をつけた疑い。礼拝所にいたおよそ20人は避難し、けが人はなかった。VIC州警察は5日午後8時15分頃、メルボルン中心業務地区(CBD)で男を逮捕した。
さらに4日午後5時半頃、メルボルンのスワンストン・ストリートにおよそ70人が集まり、抗議活動に警察官が配置されることに反対した。午後8時過ぎ、抗議者らは小規模のグループに分かれ、ハードウェア・レーンのイスラエル料理レストラン「ミズノン」に入店して攻撃的なスローガンを繰り返し唱えた。同店は5日も開店予定とした。
イスラエルのネタニヤフ首相は「忌まわしい犯罪だ」「オーストラリア国内のユダヤ人社会とともに立ち続ける。あらゆる手段を尽くして犯人を裁き、さらなる犯罪の発生を防ぐよう、オーストラリア政府に求める」と批判した。
イスラエルのサアル外務大臣もソーシャルメディアのXに、「昨夜メルボルンで発生した犯罪を強く非難する。オーストラリア内で反ユダヤ主義の犯罪が多すぎ。政府はこの有毒な病原にもっと対応しなければならない」と投稿した。
イスラエルのヘルツォグ大統領も、「2025年の今も、祈り中のユダヤ教徒の焼殺を試み、人々が集まって食事を楽しむレストランを攻撃するとは身も凍るほど恐ろしい」「オーストラリアで初めての事件ではないが、最後にならなければならない」とXに投稿した。
バーク内務相は6日、マイモン駐豪イスラエル大使と電話で話したと明かした。「私が訪問すると聞いて大使は感謝した。政府が問題を深刻に受け止めていると伝わっているだろう」と話した。また、「今回の事件で負傷者は出ていないが、傷ついた人がいないわけではない。国内のユダヤ人社会、さらに国として傷ついている」と加えた。
連邦政府はガザ地区での停戦を繰り返し求め、ここ数か月イスラエルとの関係はぎくしゃくしている。ネタニヤフ首相は昨年、「ガザ地区でイスラエルを非難し、国内で反ユダヤ主義の急増を煽っている。オーストラリア政府はアンチ・イスラエルだ」と批判した。連邦政府は先月、イスラエルの大臣2人に制裁を課している。
ソース:news.com.au -‘Vile’: Israeli PM Benjamin Netanyahu hits out after Melbourne synagogue fire