政治

性的なAIディープフェイクの犯罪化提案 NSW野党

【NSW9日】  AI(人工知能)を利用したディープフェイクが、女性や少女を標的にするケースが学校や職場で増加する中、NSW州の野党連合は性的に露骨なディープフェイクの拡散を違法とする法案を提出する見通しであることが分かった。

法案は、性的に露骨なディープフェイクの作成や拡散や共有などの脅迫行為を対象とし、裁判所に「合成された虐待的素材」を削除するよう命令する権限を与える内容となっている。

野党のスピークマン党首は、労働党政権は新しい技術の進歩に追いつけていないと指摘。「これは明白な虐待だ」、「女性や少女は標的にされ、侵害され、辱められている」と述べた。また、「被害者は、画像がネット上に永久に残る可能性があると知りながら、対処手段がないことが多い」と指摘した。

さらに、影の司法長官であるヘンスキンズ氏は、「法律は近代化されるべき」とし、偽造された画像や音声、動画は「犯罪」と明確に認識すべきだと主張した。

NSW州議会の調査サービスが今年4月に発表した報告書では、現行の「親密な画像に関する犯罪」がディープフェイクを想定していなかったと指摘。技術の急速な進化により、既存の法律は比較的短期間で時代遅れになったと分析している。

NSW州の影の女性問題担当広報担当、ウェイルソン氏は、AIディープフェイクの影響はスポーツの現場、学校、職場、家庭内でも起こっており、女性を支配し抑圧する手段として使われていると懸念を示した。そのうえで、女性はより良い対策を切実に求めているとして男性にもこの新法を支持するよう呼びかけた。

 

ソース:news.com.au-‘Has to stop’: NSW opposition’s plan to criminalise AI deepfakes

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