生活

中国政府、豪出版社の著書内容にクレーム

 【シドニー1日AAP】フェアファックス系各紙は、中国政府はオーストラリアの出版社が発行する本の中にチベットに関する不適切な表現があるとして、出版社に対し書き直すよう求めていると伝えた。

 問題となっている本はロバート・ローガン・ジャックの伝記で、メルボルンの出版社であるハーディ・グラント社と学術誌出版社のNSW大学プレスは、本の印刷が終わった段階で、中国南部広東省にある印刷会社より「中国-チベットの国境」という表現に関して中国政府より取り除くよう指導が入ったといった内容の電子メールを受信した。中国政府は、チベットを国家と認めず同国の一部としているため、国境は存在しないとしている。

 同出版社側は、中国-チベット国境という表現の1つを削除したうえで、本の印刷を他社で行うようNSW大学プレスに要請した。

 ハーディ・グラント社は、この本を香港で印刷した際にも、ダライ・ラマ14世の写真掲載をやめるよう注意を受けたとしている。

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら