政治

車内のジャンクフード広告を禁止 SA

【SA7 日】  SA州政府は今年7月1日から、子どもや大人の肥満を抑制する新たな取り組みとして、公共交通機関におけるジャンクフード広告の表示を禁止する。電車や路面電車では、加工肉を含むジャンクフードのほか、チョコレート、キャンディー、菓子類、炭酸飲料、ポテトチップスなどの広告が禁止の対象となる。

政府統計局によると、SA州では成人の約63%、子どもの約35%が太りすぎまたは肥満であることが分かっている。ピクトン保健相はこの禁止措置について、「健全なSA州に向けた賢明な一歩」だとし、「肥満率の上昇は深刻な問題であり、幼少期に形成された食習慣は大人になってからの健康にも大きな影響を及ぼす」と述べた。

車内などにおける広告の規制について、オーストラリア全国広告主協会(AANA)は、「十把一絡げの禁止」だとして強く反発している。AANAのフォークスCEOは、現在の政策では全ての加工肉が禁止対象となるため、「単純なハムサラダサンドイッチの広告さえ出せなくなる」と述べ、政府は栄養学に基づいた証拠をもって判断すべきだと訴えた。

さらにフォークスCEOによると、禁止対象についての広告でなくても、対象となる食品や飲料が含まれていれば禁止の対象になると指摘。子どもとバースデーケーキの写真がチャリティ団体の広告に使われている場合、表示禁止の対象になるとの見解を示した。AANAは政府に対し、「栄養素スコアリング基準」を用いた、科学的なアプローチを採用するよう求めている。

一方、がん協会の予防・政策推進マネージャーであるモリス氏は、不健康な食品や飲料はがんにも関連していると指摘し、「広告を最小限に抑えることで、すべての人にとってより良い結果がもたらされる」と述べた。

 

ソース:news.com.au-Australian Association of National Advertisers hits out at South Australian ban on unhealthy food and drink ads

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら