【ACT12日】 関節痛や炎症を改善するとしてインスタグラムなどで宣伝されていたターメリック(ウコン)のサプリメントを摂取した米国人の女性が、肝臓障害に陥る事態となっていたことが分かった。オーストラリア国内でも類似の事例が報告されているという。
オーストラリア薬品・医薬品行政局(TGA)によると、2023年6月29日までにターメリックまたはクルクミンを含む製品を摂取した人から18件の肝臓障害の報告があったことが分かっている。このうち9件はターメリックまたはクルクミンが肝臓障害の原因であるという十分な情報があるという。
報告によると、ターメリックやクルクミンを医療用量で摂取した場合、ごくまれに肝臓障害を引き起こすリスクがあることが判明している。成分の吸収を高める製品や高用量の製品では、リスクがさらに高まる可能性があり、肝臓に問題がある人も反応を起こしやすい。
米国でターメリックのサプリメントを製造・販売するジョンズ・ホプキンス・メディスンによると、サプリメントは関節炎や関節障害、アレルギー、感染症、大腸炎などの治療に使用されてきた。世界保健機関(WHO)は、ターメリックの摂取量を体重1キロ当たり0~3ミリグラムを推奨している。
米国でターメリックのサプリを摂取した57歳の女性は、摂取し始めて数週間後、吐き気、倦怠感、腹痛を感じるようになり、尿の色が濃くなったと報告していた。女性の適正量は1日当たりおよそ200ミリグラムだったが、実際には2,250ミリグラムを摂取していた。そのため、血中の肝酵素の値は正常値の60倍まで上昇し、肝不全になる寸前だったという。
ソース:news.com.au-Experts warn over risk with commonly used supplement