【ACT18日】 オーストラリア呼吸器監視報告書によると、国内のインフルエンザ患者が急増しており、入院患者数が2週間で50%増加したことが分かった。一方、全国のインフルエンザワクチンの接種率は30%を下回っているため、医療専門家は病院の負担を軽減するためにワクチン接種率の向上が重要と警告している。
インフルエンザ患者数は、6月後半の2週間でインフルエンザによる入院が431件に達し、2週間前の281件から大幅に増加した。また、同期間中にRSV(呼吸器合胞体ウイルス)による入院も20.8%増加した。
1月~4月までのインフル患者の死亡者数は180人となっており、これは前年同期比73.1%の増加。16歳未満の子どもの死亡は2件報告されている。集中治療室(ICU)への入院も増加しており、人工呼吸器を必要とする患者の割合も高くなっている。
世界保健機関(WHO)インフルエンザ研究センターのリーディング所長は、「必ずしも今年のウイルスが強力だというわけではない」としており、過去数年間でワクチン接種や感染していない人が増えているため、ウイルスに弱い層に感染が拡大している可能性があるとの見方を示した。
インフルエンザのワクチンの接種率は、2024年と同程度だが、2022年や2023年の同時期より低くなっている。2025年の全国接種率は現在28.9%で、5~14歳の子どもでは13.7%にとどまっている。リーディング所長は、「ワクチン接種は重症化や入院のリスク、医療システムへの負担を軽減することにつながる」と述べた。
ソース:news.com.au-Winter flu surge across the country sees 50 per cent rise in hospital admissions amid low vaccination rates